要点
主なタイルの選択肢は、磁器質以外のセラミック、磁器質、天然石、ガラス、セメント、テラゾーです。装飾壁には施釉セラミックから検討し、石目や木目で日常の手入れを容易にしたい場合は床用の磁器質を比較します。個体差の魅力に手入れの手間をかける価値があるなら天然石も候補です。ガラス、セメント、テラゾーは、それぞれ異なる方法で色、柄、質感を取り入れられます。
まず素材を選び、次に形状・サイズと仕上げを決めます。床、シャワー、屋外では、選定製品が以下の使用条件も満たす必要があります。
主なタイルの種類を比較する
磁器質タイルもセラミックの一種です。以下の6分類は一般的な購入時の呼び方に沿い、磁器質以外のセラミックを別に示しています。この概要は壁・床用の硬質タイルが対象です。ビニル、ゴム、カーペットのタイルは別の床材システムです。
| 素材 | こんな希望がある場合の候補 | 主な注意点 | 手入れと費用の検討事項 |
|---|---|---|---|
| 磁器質以外のセラミック | キッチン壁や一般の壁に、釉薬の色彩や装飾的な形を取り入れたい | 壁専用品は床タイルとして兼用できない | 予算を抑えるなら標準的な施釉タイルの価格を確認。手作業の仕上げや特殊な役物で費用は変わる |
| 磁器質 | 床用製品も含め、人工的に再現した石目・木目・コンクリート調を選びたい | 同じ柄でも壁・床・屋外への適用条件が異なる場合がある | 施釉面は日常の手入れがしやすい。大判、難しい切断、下地準備は施工費増の要因 |
| 天然石 | 一枚ごとの石目、鉱物の質感、個体差を楽しみたい | 石種と仕上げが外観と手入れの両方に影響する | 指定の保護処理、適切な洗剤、石材選別を見込む。大理石は酸性洗剤から保護する必要がある |
| ガラス | 透け感、光の反射、色彩豊かな装飾壁を作りたい | 裏面や接着剤が見え方に影響する場合がある | 適合する施工材料、端部納まり、シートの丁寧な位置合わせを施工範囲に含める |
| セメント | 色付きセメントの表面と柄の組合せを取り入れたい | 表面のばらつきと経年変化も素材選びの一部 | 製品指定の保護処理と継続的な手入れを予算に含める。手入れを優先するなら柄付き磁器質も比較 |
| テラゾー | セメントや樹脂の結合材に埋め込まれた骨材チップを見せたい | チップの大きさ、結合材、仕上げで仕上がりが変わる | 製品の手入れ指示と施工範囲を確認。テラゾー調の磁器質は別の素材選択肢 |

各タイル素材の特徴
磁器質以外のセラミックタイル
セラミックタイルは粘土などの鉱物原料を成形し、焼成して作ります。施釉の装飾壁タイル、テラコッタ、クォーリータイルも広い意味ではセラミックに含まれます。表面と手入れの要件は異なるため、施釉のキッチン壁と無釉のテラコッタ床に、同じ一般的な手入れ方法を当てはめるべきではありません。
色、形、壁の細部表現を重視するなら、施釉セラミックを選びましょう。 シンプルなキッチン壁なら、複雑な形状に費用をかける前に、標準サイズと利用できる端部役物を比較してください。床にもデザインをつなげる場合は、壁タイルを兼用できると思い込まず、対応する床用製品を選びます。
磁器質タイル
磁器質は、吸水率が ASTM C373に基づき0.5%以下のセラミックタイルです。これは 北米タイル協議会(TCNA)の説明に基づきます。施釉と無釉があり、単色のほか石目、木目、コンクリート調の柄が選べます。
人工的に再現した石目を求め、石種固有の手入れより通常の清掃を重視するなら、施釉磁器質から検討してください。 研磨仕上げやその他の特殊処理面は、個別の指示を確認してください。Daltileの 手入れガイド ではタイル、目地、表面処理を分けており、同じ洗剤や保護剤が必要とは限りません。
装飾壁では適切な施釉セラミックで要望を満たせる場合があり、磁器質が必ず優れた買い物になるわけではありません。選定製品と施工込み費用は当社の セラミックと磁器質タイルの比較でご確認ください。
天然石タイル
天然石タイルは採石された石を切り出して作ります。大理石、石灰岩、トラバーチン、花崗岩、スレートは、鉱物組成、質感、洗浄への反応が異なります。 一枚ごとの違いを希望するデザインに生かしたい場合は、天然石を選びましょう。 穏やかな柄と強い柄の両方を含む複数枚を並べて承認してください。
大理石、石灰岩、トラバーチンは酸に弱い炭酸塩鉱物を含みます。酸性洗剤は表面を侵食して艶を損なうことがあります。 Natural Stone Institute は、浸透性保護剤は耐汚染性を高めるものの、汚れが絶対につかなくなるわけではないと説明しています。保護処理をしても適切な洗剤は必要で、すべての石材の再処理周期が同じになるわけでもありません。
石目の外観は欲しいものの、この手入れは避けたい場合は、大理石調の磁器質サンプルを天然石と並べて比較してください。小さなサンプルだけでなく、柄全体と繰返しも確認します。

ガラスタイル
透け感や光の反射を演出したいキッチン壁やアクセントウォールには、ガラスが候補です。 ガラスには透明、不透明、裏面着色があります。半透明のものでは、背景と 接着剤層 が完成時の見え方に影響するため、手に持った単体タイルより、小さく施工した試作面の方が参考になります。
メーカー指定の接着剤、目地材、下地の要件を施工範囲に含めます。プールやシャワー床には、その用途が明示的に認められた製品を使用してください。ガラス製の壁モザイクというだけでは適合性の証拠になりません。

セメントタイル
色付きの装飾面を求め、指定された保護処理と手入れを受け入れられる場合は、セメントタイルを選びましょう。 柄付きのセメントタイルは床に繰り返す構成を作り、一枚ごとの自然な色調差が面全体に現れます。
例えば、 cléのRobustoセメントタイルの指示 では、乾式・湿潤用途の両方でタイル表面と目地の保護処理を求めています。価格比較にはその作業も含めてください。セメント素材そのものより柄を重視するなら、似た磁器質の柄と手入れ要件を比較しましょう。

テラゾータイル
テラゾーは、セメントまたは樹脂の結合材に骨材チップを含む素材です。 National Terrazzo & Mosaic Association では、目に見える表面を作るチップと結合材の組合せについて説明しています。 骨材そのものをデザインの主役にしたい場合は、テラゾーを選びましょう。 大きなチップは、細かい骨材が密集したものとは異なる柄のスケール感を生みます。
サンプルが本物のテラゾーか、テラゾー調の磁器質かを確認し、その素材の手入れ指示に従ってください。プレキャストのテラゾータイルにも目地割付けが必要です。現場打ちテラゾーは別の工法なので、見積りも分けてください。

素材・形状・柄・仕上げを分けて考える
モザイク は小片を組み合わせた大きな構成を表します。 サブウェイ はなじみのある長方形の形状やスタイルを表します。どちらもさまざまな素材で作れます。 大理石調 は柄を表し、 マット・光沢・研磨 は表面仕上げの特徴を表します。
したがって「マットな大理石調磁器質モザイク」という説明は、仕上げ、柄、素材、形状の4点を示しています。手入れは磁器質、施工はモザイクの指示が必要です。石目の写真だけで素材が大理石だと判断することはできません。

メッシュ裏張りのモザイクは、承認前に2シートを並べてください。シート間の間隔は内部の目地間隔と連続させます。揃わないと、完成面にシートの輪郭が見え続ける場合があります。
壁・床の用途に合わせてタイルを選ぶ
色を選ぶ前に、用途で素材の候補を絞ります。装飾的なキッチン壁なら施釉セラミックや磁器質から始め、反射を求めるならガラスを加えます。キッチン床なら床用の磁器質やセラミックから始め、外観の魅力に見合う手入れを受け入れられる場合は石材、セメント、テラゾーを比較してください。
| 場所 | 最初に比較する候補 | 判断に影響する要素 |
|---|---|---|
| キッチン壁・乾燥したアクセントウォール | 施釉セラミックや磁器質。反射の演出にはガラス | 見える端部、飛沫汚れの清掃、コンセントの切欠き、機器からの熱に対する離隔 |
| リビング・キッチンの床 | 床用の磁器質やセラミック。特定の素材感には石材・セメント・テラゾー | 歩行量、清掃方法、下地準備、施工込み総費用 |
| シャワーの壁 | 湿潤部への使用が認められたセラミック・磁器質・ガラス、または適切に選定した天然石 | 防水システム、接着剤の適合性、洗剤の適否 |
| シャワーの床 | 濡れた裸足での使用が明示的に認められた製品。小さめの形状がよく使われる | 排水口の位置、勾配の形状、表面の使用区分、維持管理 |
| パティオ・雨にさらされる玄関 | 屋外用の磁器質、または適切に選定した天然石 | 湿潤時の滑りに関する資料、凍結条件、排水、施工システム |
統一感のある浴室では、壁に大きめのタイル、シャワー外に床用タイル、ポイント排水口の周囲に対応する小さめの形状を使うことが、実用的な検討の出発点です。形状や仕上げが違っても色は揃えられます。

防水と滑り抵抗を別々に確認する
吸水率の低いタイルだけではシャワーを防水できません。防水層、下地、継ぎ目、コーナー、排水接続部が水を管理するシステムを構成します。 TCNAのシャワーガイド では、防水膜と下地を適合する組合せとして機能させる必要がある理由を説明しています。
床材選定では、正確な仕上げに対応する用途区分や該当する試験資料を求めてください。 ANSI A326.3のガイダンス は滑り試験と製品の用途区分を扱っています。「マット」という表示や目地の多さだけでは適合性を判断できません。当社の 防滑タイルガイド で、根拠資料について詳しく説明しています。
サンプル・サイズ・割付け全体を確認する
小さなサンプルで色と手触りを比較し、タイル全体や製品全体の画像で柄のスケールを確認します。室内の割付け図なら、どちらでも分からない切断位置や目地が見えます。天然石では合意した個体差の範囲を含め、印刷柄では予定面積に同じ柄面がどう繰り返されるか確認してください。

例えば、大理石調サンプルの穏やかな一角はキャビネットに合っていても、タイル全体には強い斜めの石目がある場合があります。床全体で繰り返されると、その石目が主要な特徴になります。発注前に柄全体を承認すれば、この違いを施工前に解消できます。
大きなタイルは目地の頻度を減らしますが、取扱い、切断位置、下地準備への要求が高くなります。小さなモザイクは一部の面の変化に追従しやすい一方、清掃する目地が増えます。出入口、壁の端、排水口に照らして形状を比較し、寸法例は当社の タイルサイズと割付けガイド をご覧ください。
仕上げは自然光と予定する照明の下で確認してください。光沢面は反射が鮮明で、凹凸面は汚れや洗剤残りの見え方が変わります。手入れが決め手になる場合は、代表的な清掃後サンプルを見せてもらいましょう。
施工込み費用と発注数量を比較する
予算を抑えるなら、まず役物のある標準的な施釉セラミックと磁器質の価格を確認します。手作りのセラミック、複雑なモザイク、難しいスラブ割付けは、素材分類から想像するより高くなる場合があります。タイル、下地準備、必要な防水、接着剤、目地材、役物、切断、配送、作業費、必要な保護処理を同じ範囲で比較してください。
一方が下地の不陸調整と保護処理込み、もう一方がタイル供給のみなら、2つの見積りは比較できません。安い総額を選ぶ前に、各供給者や施工業者に項目を分けてもらってください。
発注面積=実測面積×(1+予備率)。梱包単位に切り上げます。 20 m²の床に仮の予備率10%を見込むと、20 × 1.10 = 22 m²です。1梱包が1.44 m²なら22 ÷ 1.44 = 15.28梱包なので、発注は16梱包、23.04 m²になります。予備率は切断計画、柄合わせ、補修用予備の必要量から決めてください。
承認サンプルと一緒に、製品品番、素材、仕上げ、呼び寸法と製造寸法、厚さ、エッジ種類、使用予定場所を保管します。提示される場合は色調やロット情報を記録し、同じ注文から補修用の予備を残してください。
セラミックスラブを比較すべき場合
大きな室内アクセントウォールなど、広いパネルと少ない目地が重要なデザインでは、セラミックスラブを比較してください。搬入、取扱い、切断、支持構造も比較に含めます。枚数が少ないからといって、必ず施工が簡単になるわけではありません。
当社の 磁器質スラブの解説 では、この大きな規格の用語を説明しています。床には、 Funtekの床材ページ で選定に必要な仕上げとシステムの情報を確認できます。 Funtekのセラミックスラブ一覧 で好みの外観を選び、用途、概算寸法、選定製品を添えてサンプルをご相談ください。
セラミックスラブの選択肢を比較する
用途、概算寸法、希望の外観をお知らせください。Funtekが選定製品のサイズ・形状、仕上げ、サンプルの選択肢を確認します。