見積書、現場の略図、承認済み色サンプルだけを根拠に切断を許可してはいけません。 切断着手には、対象スラブまたは生産品の識別情報を、現場型取りデータ、現行製作図、機器・設備データ、開口・端部詳細、継ぎ目・支持の決定、スラブ表面上の配置、製作指示書、指定承認者へ結び付ける、管理された資料一式が必要です。
着手承認記録には、図面の改訂番号と未解決事項を記載します。寸法、機器、支持、表面配置の判断が未確定なら、影響する作業だけを保留してください。全体を「承認済み」として未解決事項を隠してはいけません。
天板製作の資料一式と六つの着手承認ゲート
| 資料区分 | 記録 | 担当者 | 着手承認の確認事項 |
|---|---|---|---|
| 商取引・製品の識別 | 案件・部屋、発注書明細、製品コード、柄、仕上げ、厚さ、公称スラブ寸法、数量。 | 買い手+供給業者 | 見積対象と選定製品は同じか? |
| スラブ・ロットの識別 | スラブID、ロット、表面全体の画像、欠陥・有効範囲の表示、方向、確保数量。 | 供給業者/加工業者 | どの現物スラブをどの部材に割り当てるか? |
| 現場条件と型取り | 現場確認日、基準、キャビネットのレベル・状態、壁の状態、搬入・作業経路、型取りファイル、例外。 | 型取り担当者/施工会社 | 現場は準備できており、形状を把握できているか? |
| 製作図 | 平面図、立面図・詳細図、仕上がり寸法、部材ID、継ぎ目、張り出し、開口、端部、バックガード(水はね防止板)、改訂欄。 | 加工業者/設計者 | 現行の形状は調整済みか? |
| 設備と機器 | 承認済み型式、メーカー図面、実際の納入品寸法、設置クリアランス。 | 買い手/専門工事業者/加工業者 | 推測せずに開口形状を確定できるか? |
| 支持と取り合い | キャビネット・支持計画、レール・ブラケット、シンク支持、壁・床との取り合い、責任分担の注記。 | 設計者/施工会社/加工業者 | 各取り合いの担当者と根拠は確認済みか? |
| 表面・配置の承認 | 縮尺付き切り出し配置またはスラブ画像への重ね合わせ、表面方向、ブックマッチ・柄つなぎの意図、継ぎ目の見え方、署名付き承認。 | 買い手/設計者/加工業者 | このスラブに対する見える面の配置は承認済みか? |
| 製作指示書 | 着手承認済み改訂、部材表、CNC・切断リスト、端部コード、手順、品質確認箇所、保留点。 | 加工業者 | 元に戻せない作業を開始できるか? |
| 品質確認・梱包・出荷 | 部材測定、写真、処置判断、ラベル、梱包配置図、架台・木箱記録、積載リスト。 | 加工業者/供給業者/物流担当 | 出荷承認された部材は注文に一致し、輸送中も追跡できるか? |
| 施工と引渡し | 納入時の状態、施工確認、継ぎ目・表面記録、未解決事項、検収・署名。 | 施工業者/施工会社/顧客 | 何を受け入れ、是正し、保留したか? |
製品・スラブ・表面・部材の識別を確定する
商用製品コード、現物スラブまたはロットID、図面上の部材IDという三つの識別子を関連付けます。製品コードは購入品を管理します。スラブIDは実際の表面と使用可能範囲を特定します。部材IDは着手承認された形状を加工、梱包、施工まで引き継ぎます。
石目や方向性のある柄では、スラブ全体の画像に、表面番号、方向矢印、ブックマッチまたは並び順、目立つ特徴、端部の除外範囲、欠陥表示、予定する切り出し配置を示します。小片やカタログ画像だけでは、柄の大きさ、ウォーターフォール側板への連続性、継ぎ目の見え方を承認できません。生産前または生産途中なら参考画像と明記し、後で必要になるロット承認を示してください。

製品:コード/柄/仕上げ/厚さ
現物スラブ:スラブID/ロット/寸法/撮影日
図面部材:部屋・区画+部材ID+図面改訂
表面方向:上方向の矢印/ブックマッチ・柄つなぎの意図
使用不可範囲:端部損傷/欠陥/取り扱い余裕
承認種類:参考サンプル/スラブ選定/生産着手承認
承認者+日付:______________________________現場型取りが記録するのは形状であり、切断許可ではない
型取り記録には、部屋・区画、現場住所、調査日、測定者、座標基準、キャビネット・支持の状態、壁の仕上がりに関する前提、機器・設備の有無、アクセス制限、測定できなかった範囲を記載します。デジタル型取りの元ファイルは、人が読める確認図とともに保存してください。
型取り後の変更にはすべて担当者と改訂が必要です。キャビネットの移動、壁仕上げ厚さ、シンク交換、コンロ変更、水栓位置、張り出し、支持追加、継ぎ目移動などが該当します。形状を変える現場メモは管理図面へ反映し、メッセージのやり取りだけに残してはいけません。
型取りは現場で測定した形状の証拠であり、自動的な切断許可ではありません。現行の製品、設備、支持、承認図と照合してから切断を始めます。
シンク・コンロ・穴・特殊開口を一つずつ管理する
| 項目 | 最低限必要な資料 | 図面の記載事項 | 保留条件 |
|---|---|---|---|
| シンク | 正確な型式の図面と、可能であれば実際の納入品。 | 開口形式、寸法・曲率半径、シンク縁の見せ方、水栓・ソープディスペンサーの穴、支持、固定金具。 | 型式またはシンク縁の見せ方が未確定。 |
| コンロ・クッキングヒーター | 現行メーカー施工図と実際の型式。 | 開口、隅の曲率半径、クリアランス、通気、支持、隣接する継ぎ目。 | 型式、クリアランス、支持根拠が未確定。 |
| 水栓・ディスペンサー | 型式資料と必要穴寸法。 | 穴径、中心位置、間隔、裏面での干渉。 | 付属品が未選定、またはシンク・キャビネットと干渉。 |
| ポップアップコンセント・特殊金物 | メーカー型紙と施工指示。 | 開口、奥行き、配線・保守スペース、支持・クリアランス。 | 電気・設備の調整が未完了。 |
| 一体型シンク・特殊端部 | 承認済み詳細図と製作方法書。 | 部材分割、継ぎ目、端部の厚み付け、裏打ち・支持、仕上げ基準。 | 試作・詳細の承認が未完了。 |
資料一式には、機器の最終的な適合性を誰が担当するかを明記します。加工業者は提供された寸法を照合して整合性を確認できますが、クリアランスを独自に決めたり、機器メーカー、設計者、現地の要件に優先する判断を下したりしてはいけません。
継ぎ目・端部・張り出し・支持を一枚の図面で調整する
継ぎ目位置、幅・処理、端部形状コード、厚み付けの構成、露出端、張り出し、開口への近接、支持条件を同じ図面に記入します。別添の端部サンプル写真が役立つのは、図面が同じコードと改訂を参照している場合だけです。
支持要件は製品とシステムごとに異なります。適用メーカー資料、製作図、設計者・技術者の指示、現場条件を基準とし、別製品のスパンや隙間寸法を流用しないでください。たとえば、公開されているDektonの簡易加工ガイドには、その製品固有の取り扱い、キャビネット、継ぎ目、支持の指示と伸縮目地の例があります。これらの数値は、現行マニュアルが特定製品をどう管理するかを示すもので、すべてのセラミックスラブに共通するルールではありません。

参照資料の適用範囲:管理されたメーカー指示の例:Dekton Quick Fabrication Guide。指定された製品と現行改訂にのみ適用してください。
切断着手承認図のチェックリスト
- 表題欄:案件、部屋・区画、顧客、加工業者、図面番号、現行改訂、日付、作成者・確認者。
- 製品欄:コード・柄、厚さ、仕上げ、現物スラブまたはロットID、承認済みサンプル・配置の参照。
- 部材表:固有の部材ID、仕上がり寸法、数量、方向、仕上げ済み・露出端部。
- 形状:基準、現場寸法、張り出し、バックガード(水はね防止板)、ウォーターフォール側板、立上がり、取り合い余裕。
- 開口:正確な設備型式、開口寸法、隅の処理、穴、支持注記。
- 継ぎ目・目地:位置、開口・支持との関係、見える面の整列意図、現場での接合を担当する者。
- 支持:指定された支持詳細・参照、担当者、固定・取り合い、未解決の技術条件。
- 変更箇所を囲む雲形マークと変更履歴:前回確認以降のすべての変更、その出典、影響。
- 着手承認欄:状態、承認者、日付、許可する作業、条件、未解決事項。
切断着手承認:CR-____ | 図面:______ 改訂:____
承認対象部材:______________________________
スラブID/配置改訂:___________________
承認済み設備・型式:___________________
支持詳細の参照:_____________________
条件/承認対象外の未解決事項:_
承認者/役割/日付:____________________
加工業者の受領確認:__________________現場型取り後の改訂管理
型取り内容の照合が済んだ時点で基準改訂を設定します。その後の変更には、変更ID、出典、日付、担当者、影響部材、図面改訂、着手承認への影響を付けます。設計変更、測定訂正、製作上の明確化を区別してください。必要な確認者が異なる場合があります。
| 変更 | 影響する記録 | 必要な対応 |
|---|---|---|
| 機器型式の変更 | 設備データ、開口、クリアランス、支持、配管・配線、図面。 | 影響する切断を保留し、改訂詳細と承認を発行する。 |
| キャビネット・支持の変更 | 型取り、支持計画、張り出し、継ぎ目、部材形状、現場準備。 | 再測定または寸法確認を行い、責任を負う技術担当者の承認を得る。 |
| 製品・厚さ・仕上げの変更 | 見積・発注、TDS・報告書、スラブ割当、端部詳細、支持、サンプル・配置。 | 構成の適合性を再確認し、着手承認の根拠を再発行する。 |
| スラブの差し替え | スラブID、有効範囲表示、表面配置、継ぎ目の柄連続性、切り出し配置。 | 影響する切断の前に、新しい配置承認を得る。 |
| 図面上だけの明確化 | 注記・詳細と関連作業指示。 | 形状や承認が変わるかを記録し、改訂管理を省略しない。 |
| 損傷・製作不適合 | 部材品質確認、処置、交換スラブ・配置、日程。 | 補修・現状使用・再加工・廃棄の判断と承認権限を記録する。 |
旧図面は参照できるように残しつつ、生産には使用不可と明示します。作業用資料と機械・CNCファイルは、同じ着手承認済み改訂でなければなりません。PDFが正しくても機械ファイルが古ければ、管理上の不備です。
承認済み資料を製作指示書へ落とし込む
- 確定着手承認図、型取り、設備データ、スラブ配置を一つの承認IDの下に保存します。
- 作業指示化設計意図を変えずに、部材表、CNC・切断リスト、端部加工、手順、保留点を作成します。
- 確認切断前に、製品、スラブ、部材ID、改訂、開口、方向、支持を独立して確認します。
- 記録出荷前に、完成部材の品質確認、不適合・処置、梱包・ラベルの対応を記録します。
生産で矛盾が見つかったら、該当部材の作業を止めて変更依頼を出します。新しい根拠と改訂を記録せずに、工場内で承認図を「修正」してはいけません。手戻りリスクへの対応は、通常、切断後より文書確認段階の方が低コストです。
部材単位の品質・梱包・引渡し記録
完成部材の品質確認には、部材ID、図面改訂、確認寸法、端部・開口の状態、表面・方向、見える問題、処置、証拠の保存先を記録します。部材ラベルが写っていない合格写真では、追跡可能性が保てません。
梱包記録では、部材IDを架台・木箱内の位置、間仕切り、端部保護、固定、取り扱い表示、積載順序に対応させます。施工・引渡しでは、合意した基準に対して、納入時損傷、下地・支持状態、継ぎ目・表面の観察、清掃・養生状態、未解決事項を記録します。


承認対象ごとの責任分担
| 判断事項 | 作成 | 確認・承認 | 承認によって許可されること |
|---|---|---|---|
| 製品と仕上げ | 供給業者/買い手 | 契約で定めた設計者、顧客、仕様決定者 | 指定材料の調達のみ。 |
| 現場型取り | 型取り担当者/加工業者 | 加工業者と現場調整担当者 | 図面の更新。型取りだけでは切断を許可しない。 |
| 設備データ | 買い手/専門工事業者 | 加工業者+責任を負う設計者・施工会社 | 指定設備の形状データの使用。 |
| 支持・取り合い | 契約に応じた設計者・技術者・施工会社・加工業者 | 責任を負う技術担当者 | 指定詳細と条件の使用。 |
| スラブ表面・配置 | 加工業者/供給業者 | 顧客・設計者と加工業者 | 特定されたスラブと配置の使用。 |
| 切断着手承認 | 加工業者の文書管理担当者 | 指名された権限のある承認者 | 記載された部材と改訂のみ。 |
| 梱包・出荷 | 加工業者/供給業者 | 品質・物流の承認権者 | 品質確認と梱包条件を満たした後の出荷。 |
案件全体の材料提出資料には、着手承認された天板構成を提出資料台帳と送付ワークフローへ引き継いでください。規格と証拠の確認ルートを、試験・証明書・サンプル判断の親記録として管理します。
元に戻せない切断の前に入力条件を確定する
製品コード、厚さ、仕上げ、スラブ寸法、部屋の図面、型取りの状態、設備型式、開口、端部、継ぎ目、支持、数量、納入先をお知らせください。Funtekは入手可能な製品情報と加工関連資料の調整を行えます。